サッカーのワールドカップが開催される時期になると、日本中の話題をサッカーが持っていきます。サッカーは、ルールがわかりやすく経験の有無に関わらず、その世界に入り込みやすいスポーツであり、誰が見ても楽しめるスポーツだからでしょう。しかし細かい部分では、楽しむ箇所が人それぞれ異なります。サッカー経験者は、未経験者と違う視点で競技を見ています。私は未経験者側に入りますが、経験者と一緒にサッカーを見ていると、「何言ってんの?」という瞬間に多く出会います。「あのポジション取りがいいんだよな」とか「ボールにかける回転がすげえ」とか、彼らはよくわからない言葉を発します。反対に私は、単純にゴール!の瞬間や、キーパーのファインセーブにすごさや素晴らしさを感じます。
同じようなことが、ブロック教室においても起きます。先日もある生徒が、レッスン終了後、展示してある作品を目にし「これすごい!!」と目を輝かせ見入っていました。見入っていた箇所は、作品のメイン部分ではなく、ちょっとした仕掛けが施されているだけのところなんです。多くの人は、そこに価値を見出すことはありません。実は、目を輝かせていた生徒も、似たような仕組みを自分の作品に取り入れていたのです。自分で悩んだから考えたから、仕組みの完成度の高さを実感できたのでしょう。
人は、経験したからこそ見えてくるものがたくさんあり、価値や奥深さを感じることができます。